第6回 信州EM村 講師プロフィール

 

コリーナ・マルティ(初期鍵盤楽器コース)

ルツェルン・アカデミー・オブ・ミュージックにて、リコーダーとチェンバロのバロック音楽奏法を学んだ後、バーゼル・スコラ・カントールムで中世リコーダーと中世後期~初期ルネサンス音楽をピエール・アモンとキャスリン・ボップの元で専門に学び、同校にて学位を取得。
スイスやポーランドをはじめ数々のコンクールで、優勝や入賞を果たしている。
オランダ・ハーグ王立音楽院や、テル・アヴィヴ音楽院、ブレーメン音楽大学などこれまでに、ヨーロッパ、中東、北米を、中世後期~初期ルネサンス音楽の演奏、録音、また指導のために度々訪れている。
2003年よりバーゼル・スコラ・カントールムの講師として招かれ、中世リコーダーと鍵盤楽器のクラスで後進の指導にあたっている。彼女がそれらの楽器の演奏や研究をすることにより、歴史に埋もれた数多くの知られざる作品が現代に蘇っている。
ソロ活動の傍ら、室内楽奏者としても活躍しており、これまでにジュルディ・サヴァール、エスぺリオンXXIやラ・カペッラ・レイアル・カタルーニャと共演し、ルネサンス、バロック、現代音楽などの作品にも取り組んでいる。
マルティが共同監督を務めるアンサンブル、ラ・モルラは、ディアパソン・ドール賞、ドイツ年間批評家賞などを受賞したヨハンネス・チコーニア作品全集を含む、15世紀~16世紀初頭の作品を録音したCDを数多くリリースしている。また、彼女の最古の器楽作品へのあくなき探究心により、リュート奏者ミカル・ゴントコと共に15世紀後半から16世紀初頭のドイツの作品を収録した「デュファイ/ブリントハーマー/コッター/ブフナー:15世紀ドイツの鍵盤楽器とリュートのための作品集」(2008年Ramée)や、彼女の最初のソロ・アルバム「中世のチェンバロと笛の調べ – 中世北イタリア、ゴシック期の器楽芸術」(2012年Ramée)などのCDがリリースされるに至った。
その他、いまや1500に届く勢いのディスコグラフィーには、イタリア・ロンバルディアの初期バロック器楽曲集、イタリアのユダヤ人作曲家サラモーネ・ロッシ(1570-1630)の作品集、J.S.バッハのフルート・ソナタ集、「マンチーニ:12のリコーダー協奏曲」(2012年Brilliant Classics)、シャルル・デュパールの室内楽作品集「Les Suites」(2015年Carpe Diem)、「A.スカルラッティ:合奏協奏曲形式の12のシンフォニア」(2015年Brilliant Classics)などがあり、いずれも高く評価されている。

 

西山まりえ(ハープ・コース)

チェンバロとヒストリカル・ハープ、2種の古楽器を自在に操る希有なプレーヤーとして世界的に知られ、数多くのコンサートや録音に参加。
ルネ・ヤーコプス、ボブ・ヤング、「チーフタンズ」のパディ・モローニ、カルロス・ヌニェス、ミカラ・ペトリ、コリーナ・マルティ、山下洋輔、波多野睦美など、幅広いジャンルに渡る音楽家との共演は常に多くの反響を呼んでいる。また音楽番組、教養情報番組などTV出演も多い。
アンサンブル「アントネッロ」メンバーとしても活躍している。録音は多数あり、「バッハインヴェンション&シンフォニア」「バッハ イタリア協奏曲&フランス風序曲」「スカルラッティ 鍵盤の魔術師」以上はすべて「レコード芸術」誌特選盤。「バッハ イギリス組曲」「バッハ ゴルトベルク変奏曲」「バロック・ハープとの出会い」は、同誌準特選盤ほか、朝日新聞、毎日新聞などで採り上げられた。
スペイン「エンキリアディス」レーベルより欧州で発売されたデビューCD「ファンタシーアの奏法〜イベリア半島の鍵盤音楽」は「リトゥモ」誌(スペイン)の最優秀推薦盤に選ばれる。
中世音楽のスペシャリストとしての評価も高く、ゴシック・ハープとオルガネットを奏するCD「トリスタンの哀歌」は「レコード芸術」誌準特選盤、「ステレオ」特選盤、「音楽現代」推薦盤、「朝日新聞視聴室」個性派盤に選ばれた他、「BURRN!」「フォーブス」「ミセス」「サライ」「暮らしの手帖」などの一般誌でも紹介され、古楽を多くの聴衆に広めている。
東京音楽大学卒、同大学研究科修了後、ミラノ市立音楽院、バーゼル・スコラ・カントールムに留学。
第11回山梨古楽コンクール・チェンバロ部門第1位(第23回同コンクール審査員)および栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。
古楽ワークショップ「信州アーリーミュージック村」芸術監督。2017年より武蔵野音楽大学チェンバロ科非常勤講師を務める。

 

濱田芳通(リコーダー/コルネット・コース)

我が国初の私立音楽大学、東洋音楽大学(現東京音楽大学)の創立者を曾々父に持ち、音楽一家の四代目として東京に生まれる。
桐朋学園大学古楽器科卒業後、スイス政府給費留学生としてバーゼル・スコラ・カントールムに留学。
リコーダーを花岡和生、コルネットをB.ディッキー、中世理論及びアンサンプルをC.ヤング、D.ヴェラールの各氏に師事。
コンチェルト・パラティーノ、アンサンブル≪PAN≫、アンサンブル≪ラ・フェニーチェ≫のコンサート及び録音に参加するなど、ヨーロッパ各地で活躍する。
また、映画「利休」及びアニメ「耳をすませば」の音楽、大河ドラマ「信長」「秀吉」に出演するなど、知られざるバロック以前の音楽や楽器を広めるべく、幅広い活動を行っている。またバロック・オペラの指揮者としてモンテヴェルディ「オルフェオ」、カヴァッリ「カリスト」を上演。新聞、各評論において絶賛され高い評価を得ている。アンサンブル「アントネッロ」音楽監督。

 

石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ・コース)

山梨大学教育学部在学中、故大橋敏成氏の指導のもとにヴィオラ・ダ・ガンバを始める。同大学卒業後、バーゼル・スコラ・カントールムに留学。
ヴィオラ・ダ・ガンバをジョルディ・サヴァール、パオロ・パンドルフォ、平尾雅子、フィーデルをランダル・クック、アンサンブルをクリストフ・コワン、ホプキンソン・スミス、コンラート・シュタイマンの各氏に師事。また、ヴィーラント・クイケン、ロレンツ・ドゥフトシュミットの各氏にレッスンを受ける。
エンリコ・ガッティ、ウィリアム・ドンゴワの各氏等と共演する等、通奏低音奏者及びソリストとして活躍中。
アントネッロ・モードより、ソロCD「ユーモラス・トビー」(レコードアカデミー賞2009・録音部門受賞「レコード芸術」)リリース。

 

ドロン・シュライファー(声楽コース)

エルサレムにあるベブライ・ユニオン・カレッジのシナゴーグでソリストを務め、エルサレム音楽院の高等科を卒業。
エルサレム音楽アカデミーで声楽をM.メルツァーとZ.セメルに師事。アメリカ-イスラエル文化財団奨学生。その後、バーゼル・スコラ・カントールムにてエブリン・タブ、アンソニー・ルーリー、ゲルト・テュルク、アンドレアス・ショルに師事。
母国イスラエルでは、エルサレム・バロック・オーケストラ、タ・オペラ・ズータ、クゥイ・レーニャ・アモーレなどと共演しているほか、ヨーロッパでは、定期的にスコラ・カントールム・ニュルンベルク(音楽監督:ピア・プレトリウス)、ラ・モッラ、ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ(音楽監督:ジョルディ・サバール)と共演している。
タラムス声楽カルテットのメンバーとして活動している傍ら、男性声楽アンサンブル、プロフェッティ・デッラ・クインタのメンバーとして、これまでにヨーロッパ、カナダ、日本、中国など国際的に活躍。英国ヨーク古楽国際若手歌手演奏家コンクールにて優勝。
サロモーネ・ロッシ作曲ユダヤ教関連作品を含んだ2枚のCD、およびエラム・ロテム作曲の2枚のC「ヨゼフとその兄弟」、「クイア・アモーレ・ラングエオ」、ツゥツァスキ作品を採り上げたCDなどをリリース。また、ソリストとして、バーゼル・バロック・コンソートとは、17世紀イタリアのキリスト教関連作品などを含めた録音を、イタリアのバロック・オーケストラ、ラ・デヴィナ・アルモニア(音楽監督:ロレンツォ・ギエルミ)とは、フランチェスコ・フェオ作曲「聖ヨハネ受難曲」(福音史家役)を録音している。
歌手としての活動に加え、バーゼル・ユダヤ教会堂合唱団の指揮者および音楽監督を務める。この合唱団は80年以上前に創設され、第二次世界大戦やホロコーストの影響を受けずに今日までその伝統を保つ唯一の団体である。
2016年7月に早稲田大学小野記念講堂で行われた、早稲田大学とテルアビブ大学の共同プロジェクト、サティ作曲のオペラ「ソクラテス」に出演。