波多野睦美|イタリア歌曲集|銀座 王子ホール
【完売御礼】
波多野睦美《歌曲の変容シリーズ》第10回
イタリア歌曲集〜優しい森よ〜
日時:2015年10月20日(火)19:00
会場:銀座 王子ホール
出演:
波多野睦美(メゾ・ソプラノ)
西山まりえ(バロック・ハープ/チェンバロ)
川久保洋子(バロック・ヴァイオリン)
宮崎蓉子(バロック・ヴァイオリン)
朝吹園子(バロック・ヴィオラ)
懸田貴嗣(バロック・チェロ)
プログラム:
ヘンデル:私を泣かせてください/ああ、私の心よ
カルダーラ:優しい森よ
スカルラッティ:すみれ/ガンジス川から陽は昇り
チェスティ:愛しい人のまわりに
カリッシミ:勝利だ!私の心よ
カッチーニ:アマリッリ
チケット:全席指定5,500円
詳細:http://www.ojihall.jp/concert/lineup/2015/20151020.html
ガンジスから陽がのぼり
Già il sole dal Gange (Alessandro Scarlatti)
アマリッリ
Amarilli (Giulio Caccini)
愛の神よ 何を待っているのか?
Amor ch’attendi (Giulio Caccini)
お前は私を苦しめなかった
Tu mancavi (Carlo Caproli)
言っておくれ 愛の神よ
Dimmi, amor (Arcangelo del Leuto Lori / Carlo Pedata)
勝利だ 私の心よ
Vittoria, mio core! (Giacomo Carissimi)
死なせてください
Lasciatemi morire (Claudio Monteverdi)
スカルラッティの器楽曲
*Inst. (Alessandro Scarlatti)
私は心に感じる
Sento nel core (Alessandro Scarlatti)
すみれ
Le violette (Alessandro Scarlatti)
優しい森よ
Selve amiche (Antonio Caldara)
涙ながれるままに
Lascia ch’io pianga (George F. Handel)
歌詞大意 波多野睦美
【ガンジスから陽がのぼり】明るく照らし
夜明けの涙の滴を渇かす
金色の光が草の葉の露を飾る
【アマリッリ】美しい人よ
私が愛しているのを信じないのか?
ならばこの矢で 私の胸を切り開いてみればいい
そこに書かれているのが見えるだろう アマリッリは私の愛だと
【愛の神よ 何を待っているのか?】
ぐずぐずせずに お前の「愛の王国」をあざ笑った
あの女に復讐してくれ
【お前は私を苦しめることはなかった】残酷な希望よ
お前は甘い記憶で いま新たに私を苦しめようとする
傷口はまだ開いているから
【言っておくれ 愛の神よ】
私の自由はどこに行ったのか
あの人の美しい髪のところへ行ってしまった
あれから私の心は 自由を知らない
鎖につながれたまま 悩みは深くなるばかりだ
【勝利だ 私の心よ】もう泣くな
恋の奴隷でいることは終わった!
あの残酷な女は 意味ありげな目や仕草で私を苦しめた
もうあの笑顔は なんの力も持たない
罠はなくなり 恐れも消えてしまった
【死なせてください】
このような辛い運命 苦しみのなかで
どんな慰めがあるのでしょう
テゼオ あなたはまだ私のものだと言いたい
必ず悔いて ここへ戻ってくると思いたい
でも あなたはアテネの民と両親に 歓呼の中迎えられ
私はこの浜辺で一人 獣に喰われ 骨をさらすでしょう
これがあなたの約束したことですか?
あなたこそシャチに襲われ 海に引きずり込まれてしまうがいい!
ああ こんな言葉は私の心からではありません
私の苦しみが言わせるのです
父上 母上 私の育った懐かしい宮殿よ 友よ
見てください 愛し過ぎ 信じすぎた者の姿を
【私は心に感じる】平和をかき乱す苦しみを
私の魂に灯火が輝きはじめる
やがて愛になる松明が
【すみれ】美しいすみれよ
露に輝き 香りたつ
草の陰にいる 慎ましいおまえたち
私の野心たっぷりの望みをとがめているのだね
【優しい森よ】木々よ
私の心の 誠実な宿よ
恋の苦しみをしずめておくれ
【涙の流れるままに】
辛い運命に 泣くがままにさせてください
自由を願う ため息をつかせてください
この苦しみの鎖を壊すのは 憐れみだけ